社会福祉法人日進市社会福祉協議会 公式WEBサイト

ボランティアグループインタビュー   ~ワンズパス(one’s path)~

日進市社会福祉協議会ボランティアセンターです。
ボランティアセンターでは、ボランティアをしたい方とボランティアをしてほしい方をつなげるほか、ボランティア活動に関する情報の提供、新たな担い手の創出につながるような各種講座やイベントの開催を行っています。
しかし、新型コロナウィルス感染症が猛威を振るい、ボランティア活動もこれまで通りにはできない状況にあります。
そこで、本会にご登録いただいているボランティアグループの、現在の状況をインタビューさせていただき、それぞれのグループで行っている工夫やアイデア等を紹介するとともに、ボランティア活動を始めたい方への情報提供をしたいと考えました。
順不同・不定期に本会登録ボランティアグループの紹介をしていきます。

 

ワンズパス(one’s path)

※令和3年12月25日現在の状況です。

Q1 グループの活動内容を教えてください
さまざまな困りごとや生きづらさを抱えた、子どもや若者とその家族の拠り所(居場所)になれたら、という想いで活動している団体です。「まだ名前のないみんなの居場所」という、引きこもりや不登校の当事者とそのご家族の相談にのったり、ちょっとお話しする場の活動から始まりました。みんなの居場所は「障害者」などといったカテゴリー分けをせずに「困ったらおいで。困ってなくても来ていいよ」としています。そこに来てくださっている方々とのお話しの中から、学用品ゆずりあいの話も出てきました。
–「学用品ゆずりあいの会」とはどういうものですか?
学校で使うもの、特に中学校で使用するものは値段が高く、成長期の子どもに合せて次々に新しいものを購入しなければならないけれど、金銭的な負担が大きく、卒業すると要らなくなってしまうものです。学校でもゆずりあいはありますが、回数が限られていて「取りに行けない」という声も聞いたので、自分たちでやってみてはどうかと思い、始めてみました。少しずつではありますが、活動の認知度が広がってきて、今では学用品を持ってきてくださる方も、取りに来てくださる方も、増えてきました。
困っている人はもちろん助けたいけれど、そういう人たちを炙り出したいのではないので、困っていない人にも気軽に来てもらえる場所になればと思っています。
同時に食品についてもやっていますが、こちらはまだ提供が少なく欲しい方も多いので、いつも数が少なくなっています。食品のほうも、もう少し増やせたらいいなと思っていますが、常温保存可能で破損のないものに限り、また月1回の開催なので賞味期限の2ヶ月前までのもの、と条件があるので、なかなか難しいところです。
–学用品や食品を譲りたい人は、会の開催日に持っていけば良いのですか?
基本は、開催している時に持ってきていただけると助かりますが、どうしても都合がつかなかったり、重たくて持てない、という時にはご自宅へ取りに伺ったこともあります。
学用品は有難いことにどんどん増えていて、しまう場所がなくて困っています。また、大量の荷物を取りに行って、また持ち帰ることも重労働です。できれば、どこかに常設して、いつでも誰でも「ちょっとあれが欲しいな」という時に取りに来られる仕組みを作れると良いのですが、なかなか場所が見つかりません。使っていない倉庫など、貸してくださる方がいたら、ぜひ、お願いします。
–発足のきっかけは?
15年ほど「発達障がい児親の会」という活動をしていた代表は、いろいろな親と出会い、子どもたちの話を聞く中で、「発達障害」というひとつの括りの中にもいろんな子がいて、それぞれの置かれている環境(学校の先生やお母さん、お父さんがどんな人か、家庭の経済状況など)、みんな違うバックグラウンドを持っているのを見てきました。活動していく中で、家庭内だけではどうにもならなくなってしまっているところへ、第三者との関わりを持つことで、ちょっとのことだけれど、変わるきっかけになる子もいるということを目の当たりにし、親が自分の子どもを理解することはとても大事だけれど、それだけではなく、外部の人たちとの関わりも重要だし、その会は「発達障害」という括りで集まっていたけれど、結局そこから不登校や生活困窮、親の発達障害やうつ病といった、幅広い問題が連なっていることが分かり、「発達障害」だけではなく「生きにくい人たち」という、狭い枠で括らない活動をしたいと開催したLGBT、不登校、引きこもりに関する勉強会の参加者で、同じ志をもったメンバーが集まって作りました。痒い所に手が届く「ひとりのために」という活動がしたいという共通の想いを持っています。
–「ワンズパス(one’s path)」にはどのような意味が込められているのですか?
「その人の行く手」という意味です。どんなことがあっても、人それぞれの「道」があっていい、必ずあるという思いで名付けました。
今の社会で生きていくうえで様々な事情からつらい立場になっている子ども・若者とその家族のよりどころとなることを目指しています。

Q2 現在の活動状況、コロナ禍における活動での工夫やアイデアについてご紹介ください
コロナ禍であっても、必要な感染対策はきちんとしていますが、活動は一度も止めていません。
コロナが始まってすぐに「居場所」をオンラインでも参加可能にして継続させてきましたし、学用品ゆずりあいの会も会場が閉館してしまった時以外は継続して開催しています。工夫としては一度に部屋に入る人数の制限と人の動きの把握のために番号札を導入しました。これは、誰が何を持ち帰ったかを裏に書いておけば在庫の管理にも役立ち、全体がスムーズになりました。
ゆずりあいの会に関しては、コロナ禍で譲ってほしい方も譲ってくださる方も順調に増えてきています。「ママ友から聞いて来ました」という方も多く、クチコミや保育園・児童館・福祉会館への貼り紙で、これまで繋がってきた方々とは違う層の方が来てくれるようになりました。譲ってくださる方も「掃除をしていたら出てきました。30年前のかも!」など多世代に渡る方が関わってくださり嬉しいです。

Q3 今後ボランティアを始めたい方へ、メッセージをお願いします
最近、学用品ゆずりあいの会がとても忙しくなってきています。倉庫へ荷物を取りに行って、毎回、並べるのですが、結構重労働で、荷物運びや受付など、たくさんやることがありますので、お手伝いいただける方がいましたら、ぜひお願いします。
働くことには少し不安があって、なかなかうまくいかないと感じている方にも、無理のない範囲で、できることだけ選んで手伝っていただけると助かるので、まずはボランティアをやってみてもらうのも、いいかなと思っています。
ボランティアは怖くないよ、ということを伝えられるといいなと思います。気負わずに、何か1つアクションを起こしたら、1つ何か変わればいいなと、できることから始めれば良いと思います。目の前のゴミを1つ拾うのもボランティアです。そして、もっとたくさんゴミを拾いたくなったら、仲間を集めればいいのです。

ワンズパス(one’s path) さま、ありがとうございました!

 

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